宿泊者との絆を紡ぐ京友禅のオリジナル商品を製作
SOO(ソマル) × ホテル ザ セレスティン京都祇園
SOO
代表
日根野 孝司 様
宿泊施設にアプローチされたきっかけは何だったのでしょうか。
SOOは京都の伝統産業を広めるために立ち上げた京友禅ブランドで、メンバー全員、普段は京都で着物用生地の染色業を営んでいます。 私たちは京都の旅行客に京都ならではの伝統産業の製品を持ち帰っていただきたいと考え、宿泊施設は特に海外など、遠方から来られたお客様のアクセスポイントになると思い、連携したいと考えていました。
今回、採用されるまでの間に苦労されたことはありますか。
今まで数々のオリジナル柄の商品を製作してきたのですが、実は写真からデザインを起こしたのは今回が初めてでした。 結果的にかなり忠実に表現でき、満足のいく仕上がりになりました。表現力の幅も広がり、他の案件にも繋がるなど、非常に良い機会になりました。
宿泊施設に向けた販路開拓について、SOOさんが大切にされている点や、今後の展望についてお聞かせください。
単に商品が売れれば良いということではなく、商品を通じて色々な方と繋がったり、京友禅のことを知っていただきたいという想いで活動しています。 それをご理解いただき、SOOの商品を愛し、共に発信していただける所で取り扱っていただきたいと願っており、私たちはできる限り取引先と直接お会いし、想いをしっかり伝え、顔の見える関係でコミュニケーションを図ることを大切にしています。 ホテルザセレスティン京都祇園さんでは、宿泊するお客様と丁寧にコミュニケーションを取りながら「おふき」を渡していただいていると伺い、私たちが大切にしていることがしっかり伝わっていると感じました。 引き続き精力的に取り組み、次世代に伝統産業、京友禅をを繋いでいきたいです。

ホテル ザ セレスティン京都祇園
総支配人
柴田 律幸 様
地元産品の活用に取り組まれている背景を教えてください。
お客様に京都の魅力をもっと知っていただきたいとの想いがあり、そのためにはまず私たちが京都の事業者と繋がり、それを積み上げて色々な広がりを持たせていくことが大切であると考えています。 何でも手軽にモノが手に入る時代ですが、多少時間や費用が掛かったとしても、地元産品を取り入れ、その魅力やストーリーをお客様に伝えていくことが大事だと思います。
なぜSOOさんの商品を採用したいと思われたのでしょうか。
私たちは「絆を紡ぐ」をキーワードにお客様とのコミュニケーションを大切にしており、お客様とのタッチポイントになる京都のアイテムを探す中で「おふき」に出会いました。 当館では「おふき」を、ただ単にアメニティではなく、お客様と会話をする中で、絆を深めるツールとしてお渡しするようにしており、この取組は顧客満足度の向上だけでなく、ホテルにとってもスタッフのホスピタリティマインドの底上げに繋がっていると思います。 また、商品が持ち帰り可能で、オリジナル柄の製作ができることも採用のポイントでした。SOOさんは他社の事例も多く、事前に具体的なイメージを持つことができました。
地元産品の活用や地域との繫がりについて、今後の展望をお聞かせください。
SOOさんの「おふき」は、お客様とのタッチポイントになるだけでなく、京都の伝統産業についてのご紹介や、SOOさんの店舗をご案内するきっかけにもなっています。 京都の伝統産業と宿泊施設が繋がり、地元産品を使った取組が広がっていけば、おのずと京都に来られるお客様の理解に繋がっていくと思います。 また当館では、お客様が地域の歴史やホテル周辺のことを深く知り、さらに滞在を楽しんでいただけるよう、週3日、コンシェルジュによる無料のツアーを実施しており、大変ご好評をいただいています。 このような取組がホテル独自のオリジナリティを出していると評価されたようで、2024年にミシュランの星を獲得することができました。 これからも京都の価値ある産品を取り入れ、「繋いでいく」ことを大切にしながら地域に貢献し、サービスをさらに進化させていきたいと考えています。 そしてお客様に喜んでいただき、絆を紡ぎ、当館や京都に深く愛着を持っていただくことで、また京都にお越しいただきたいと願っています。