想いやストーリーと共に人を結ぶ水引アイテムの導入
結丸 × 源氏京都
結丸
代表
新城 絵美 様
なぜ宿泊施設に水引を紹介したいと思ったのでしょうか。
水引は京都でも担い手が非常に少なく、まだまだ知られていない工芸です。私は水引に込められた意味や昔の日本人の想いを大切にしており、それをもっと多くの方にお伝えしたいと思っていました。特に海外のゲストが多い宿泊施設は、結納の装飾といった従来のイメージにとらわれず、新しい解釈で水引を楽しんでもらえる場所として、非常に可能性があると考えました。
源氏京都さんとの商談は、どのように進みましたか。
当初、源氏京都さんは体験アクティビティを中心に探されていましたが、商談会後にヒアリングを重ねる中で、ウェルカムカード用の水引クリップのご依頼もいただき、水引チャームと和柄の紙を使ってオリジナルのボールペンを作る体験キットと共に採用につながりました。
今回の採用につながったポイントは、何ですか。
まず、今回使用した水引のモチーフ「梅結び」は、梅が厳しい冬を乗り越えて春に咲くことから「あなたの未来が開きますように」という縁起の良い意味が込められ、国や文化を問わず、多くの方に喜ばれています。 お預け型の体験キットについては、館内で簡単・気軽に水引を楽しめ、かつホテルの限られた人員体制の中でも実施・運用しやすい形に落とし込めた点が評価いただけました。 また、水引は一時的な装飾として捨てられてしまうことが多いのですが、今回のクリップとボールペンは、いずれも自宅に持ち帰り、日常の中で長く使っていただけるため、水引をより身近に感じてもらえる形にできました。 今後も宿泊施設との連携を継続し、人とのつながりを大切に、一つ一つのご縁を丁寧に結びながら、水引の魅力を伝えていきたいです。

源氏京都
総支配人
山口 真緒 様
水引を取り入れた背景と採用の決め手は何でしたか。
当館では、ゲストを家族のようにもてなし、まるで自宅にいるかのようなくつろぎの体験を通して、日本を感じて欲しいと考えています。 日本文化を気軽に体験でき、かつ何かを学んで持ち帰っていただけるものとして、水引はぴったりだと感じ、また結丸さんの「人と自然、誰かと誰かを結ぶ」というコンセプトにも惹かれました。ホテルも人と地域、文化をつなぐ存在であり、その想いを重ねられた点もポイントでした。 今回の体験キットはコンパクトで分かりやすく、「手軽さ」と「本格派」のバランスが良かったことに加え、負担が少ない運用設計や販売方法の柔軟さも導入を後押ししました。
導入後のお客様の反応はいかがですか。
早速、梅結びの水引クリップをウェルカムカードに添えてプレゼントしており、客室のご案内の際、このクリップが自然な会話のきっかけとなっています。最初は単なる文房具として受け取られることが多いのですが、その結びに込められた意味や精神をお伝えすると、皆さま一様に深く感動されます。滞在の中で、日本の美意識や職人技の素晴らしさに触れる機会として印象に残り、そのまま記念として持ち帰っていただける点も喜ばれています。
地元産の商品・サービスを取り入れる上で意識している点はありますか。
「手軽さ」と「本格派」のバランスは常に意識しています。当館は単に泊まるだけの場所ではなく、地域の心や魂に触れられる「文化への入り口」となることを目指しています。 そのため、私たちが厳選する地域の宝物は、単なるモノではなく、その背景にある想いや京都の奥深い物語を伝えるツールとして捉えています。 一方で、あまりに本格的すぎると、特に当館の7~8割を占める外国人ゲストにとってはハードルが高くなってしまうことがあります。水引の奥深さや魅力を損なわずに、短時間で楽しめる設計や、英語での分かりやすい伝え方には工夫するようにしています。
今後の展望について教えてください。
2022年の開業から徐々にホテルの基盤が整い、次の価値づくりに取り組むフェーズに入っています。 結丸さんとの取組をはじめ、今後も地元の職人や生産者との連携を広げ、顔の見える深い関係性を築きながら、地域の息吹を感じられる本物の手仕事をゲストの体験へと組み込み、京都ファンを増やしていきたいです。